はじめに
みなさん、パスワード管理は何を使っていますでしょうか。
パスワードマネージャーもありますが、今回はNotionを使った管理事例をまとめました。
個人的に活用している例ですので、参考になりましたら幸いです。
Notionについて
私は以前はEvernoteを使っていましたが、今はNotionへ移行しました。
その理由をまとめましたので、以下の記事もご覧ください。
EvernoteからNotionへ移行を検討している方は、以下の記事を参考にしてください。
私のNotionの使い方は以下にまとめました。
パスワードマネージャーについて
パスワードを管理できるアプリは、専用のパスワードマネージャー(例:1Password)や、Chromeなどのブラウザに搭載されているパスワードマネージャー、iPhoneのiCloudキーチェーンなど、様々あります。
メリットとしては以下が挙げられます。
またパスワードマネージャーの他にも、NotionやEvernoteを活用して管理している方もいらっしゃるでしょう。
Notionでパスワードを管理
管理について
個人的には、パスワードマネージャーを使用せず、以下の理由からNotionを使って管理しています。
(以前はEvernoteを使って管理していました)
デメリットとすると、ログインを行う際に毎回Notionを開いて確認する必要がある点です。
私の場合は、よく使うログイン情報はブラウザの保存機能も併用しています。
今回は、個人的なパスワードの管理方法を紹介します。
あくまで一例ですので、参考にしてください。
サンプル
今回作成するサンプルページは公開しています。
以下にアクセスして確認してください。
データベースの作成
Notionのデータベースって本当に便利ですよね!
プロパティを追加することにより、便利に管理することができます。
まずはデータベースを作成しましょう。
「個人情報」というデータベースを作成しました。
プロパティ(列)を追加しますが、私の場合は「ID」や「パスワード」列は追加しません。
なぜなら、管理するのはID・パスワード以外にもあるためです。
一覧は以下のようにしました。
名前 | サイト名など、分かりやすい名前を設定します。 |
重要度 | 重要度を設定します。 例えば試しにアカウントを登録したものは「低」にし、よく使うものと区別しています。 |
カテゴリ | カテゴリを設定します。 |
個人情報 | アカウントによっては職場の情報や電話番号、住所の入力が必要なものがあります。 もし職場や電話番号、住所が変わった際に、変更が必要な情報を探せるように設定します。 |
課金 | 課金しているサービスにチェックを入れます。 |
作成日時 | 作成日時を表示します。 アカウントを作成した日が分かると便利です。 |
最終更新日時 | 更新日を表示します。 パスワード変更や、何か追記した際に更新日が変わりますので便利です。 |
パスワード管理
パスワードについては、各ページの方に記載します。
「開く」をクリックします。
ページには、IDやパスワード、秘密の質問や経緯などを詳しく書いています。
例えば、試しに登録してみたアカウントなども、経緯を書いておけば後から分かりやすいです。
個人的にですが、一個ずつのアカウントを登録するのではなく、関連サービスをまとめています。
例えば楽天は沢山のサービスがありますが、一個ずつ登録すると探しづらいため、一つのページに関連するアカウントを記載しています。
ビューの作成
最後にビューを作成しました。カテゴリごとに一覧を表示すると便利です。
ビューを追加します。
グループ化を選択し、「カテゴリ」を選択しました。
カテゴリごとに情報を表示することができます。
パスワードは暗号化
テキスト暗号化
パスワードマネージャー以外でパスワードを管理する場合、一番ネックなのがパスワードを平文のまま保存せざるを得ない点でしょう。
ちなみにEvernoteは、ノート内の一部のテキストを暗号化する機能があります。
テキストを暗号化すると以下のような表示になり、パスフレーズを入力しないと元のテキストは表示されません。
暗号化したテキストはパスフレーズにより暗号化されるため、他人にノートを見られても守ることができます。
例えば、Evernoteのテキスト暗号を行うと、ノート内では以下のようにデータが暗号化されます。
en-cryptタグが暗号化されているのが分かります。
<content>
<![CDATA[<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="no"?>
<!DOCTYPE en-note SYSTEM "http://xml.evernote.com/pub/enml2.dtd">
<en-note>
<div>パスワード</div>
<en-crypt cipher="AES" length="128">
RU5DMOfFkOfsDsLr0vtthJmtj2KHj5c0XLKNz/gOhpoYjRrkHHkvsTL...XMGw/sG68xmw=
</en-crypt>
<div>
<br /></div>
</en-note>
]]>
</content>
Evernoteのテキスト暗号化については、プログラミングを行い復号できます。
以下の記事を参考にしてみてください。
NotionについてはEvernoteと違い、一部のテキストを暗号化する機能はありません。
そのため、NotionにIDとパスワードのセットを平文で保存するしかなく、セキュリティ上のリスクがあります。
例えば、
など、パスワード管理のノートを見られる可能性がゼロではありません。
TXT-Crypterを活用
今回、TXT-Crypterというテキストを手軽に暗号・復号できるサービスを作成しました。
多少手間ですが、NotionでもEvernoteのようなテキスト暗号化を行いましょう。
ここでは活用事例を紹介します。
初めに、実際に作成したページを以下に公開しています。
パスワード部分が復号できることをご確認ください。
まずはTXT-Crypterにアクセスします。
パスワードなど、暗号化したいテキストを入力します。
また、復号する際のパスフレーズを入力します。
今回はNotionへ埋め込んで使用するため、「復号ページをシンプルにする」にチェックを入れました。
「暗号化」ボタンをクリックすると、復号するためのURLが生成されます。
コピーボタンをクリックし、URLをコピーしておきます。
コピーしたURLをNotionへ「埋め込みを作成する」で貼り付けます。
以下のように貼り付けられました。
これで完了です。
鍵アイコンをクリックすると、復号するためのフォームが表示されます。
パスフレーズを入力することにより、テキストを表示することができます。
一通り入力が完了したら、ページをロックしておきましょう。
埋め込んだサイトのサイズを変更できなくなりますので、ロックしておくことをお勧めします。
TXT-Crypterの仕組み
テキストの暗号・復号はブラウザで行われ、パスフレーズや暗号化したいテキストなど、一切サーバーへ送信しておりません。
当然、サーバーへデータは保存しておりません。
暗号化については、Evernoteのテキスト暗号の仕組みと似ています。
テキストは、AES 256で暗号化しています。
詳しくは以下のサイトに記載しています。
復号URLに暗号化した情報を保持しており、パスフレーズで復号することができます。
TXT-Crypterを使用して、パスワードを暗号化して保存しておけば安全です。
試しにNotionに保存したノートをエクスポートしてみましょう。
パスワードは一切含まれず、URLだけが貼り付けられているのが確認できます。
<aside>
💡 2022/12/30 Prime会員申込
</aside>
ID: XXXXX
MAIL: XXXX
PASS:
[https://tc.chigusa-web.com/dec?v=1.0&txt=77daf9acc618c943b76f189...VohzshLkYdOz&simple=1]
(https://tc.chigusa-web.com/dec?v=1.0&txt=77daf9acc618c943b76f189...VohzshLkYdOz&simple=1)
安全性について、詳しくは以下のサイトに記載しておりますのでご確認ください。
また、「このサービスが利用できなくなったら復号できなくなるのでは」と考える方がいらっしゃると思います。
テキストを暗号化したパスワードが取り出せなくなったら困りますよね?
TXT-Crypterで暗号化したテキストは、手動で復号することができます。
復号するためのHTMLやソースコードを公開しています。
復号URLとパスフレーズがあれば、ご自身のPCで復号することが可能です。
さいごに
今回は、Notionでパスワードを管理する方法をまとめました。
Notionのデータベースは非常に便利ですので、お勧めです。
個人的な事例ですが、パスワードは暗号化して保存しております。
パスワード管理をする際は、セキュリティも意識して活用しましょう。
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