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WSL2のインストールを分かりやすく解説【Windows10/11】

Windows
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はじめに

今回は、Widows上でLinuxが使えるWSL2をインストールします。
解説はWindows11で行いますが、Windows10でも同じです。

導入は簡単で、開発にも使えますので、ぜひ導入してみましょう。

使用するバージョン
  • Windows 11 / 10
  • WSL2

2022/10/15 最新バージョンで動作確認しました。また、Linux GUIアプリケーションの実行について追記しました。
2023/04/03 Microsoft Store版について記載しました。

他にも私のブログで、Windowsについて解説している記事がありますのでご覧ください。

WSLとは

WSLはWindows Subsystem for Linuxの略です。
Windows上でLinux環境を直接実行することができます。

WSL1とWSL2の違いについてはパフォーマンスが向上しているようです。
基本はWSL2で良いと思いますが、違いや詳しくは以下をご覧ください。

WSL バージョンの比較
WSL 2 は WSL 1 の利点を提供しますが、WSL 1 のような変換レイヤーではなく、実際の Linux カーネルを使用します。その結果、パフォーマンスが向上します。

WSL2のインストール

インストールについて

WSLのMicrosoft Store版が正式に公開されました。
それにより、Microsoft Storeからもインストールが可能になりました。
もちろんコマンドでもインストールができます。

それぞれのインストール方法を解説します。

コマンドでインストールする場合

結論ですが、コマンドでのインストールがお勧めです。
WSLとディストリビューションをまとめてインストールすることができます。

コマンドを実行しても、Microsoft Store版がインストールされます。

早速インストールしてみましょう。
PowerShellを管理者として実行します。

以下のコマンドを実行します。これだけでインストールは完了します。

wsl --install

ディストリビューションを指定することもできます。
指定しない場合は、Ubuntuがインストールされます。

インストールが完了したら、PCを再起動します。

再起動後、自動でUbuntuが起動されました。ユーザ名とパスワードを設定します。

これで使える状態になります。

PowerShellで確認すると、WSL2が有効になっているのが確認できました。

PS C:\Users\xxx> wsl -l -v
  NAME      STATE           VERSION
* Ubuntu    Running         2

確認方法は後述していますが、Microsoft Store版であることが確認できます。

Microsoft Storeからインストールする場合

まずは、WSLをインストールします。
Microsoft Storeを起動し、「WSL」と検索します。

入手ボタンをクリックし、インストールします。

ディストリビューションも同様にインストールします。
「Ubuntu」と検索し、入手ボタンをクリックします。

Ubuntuアプリを起動します。
初回起動時には、ユーザとパスワードを入力しアカウントを作成します。

これで使える状態になります。

Windows10をお使いで、以下のようなエラーが発生する場合があります。

このアプリケーションには、Linux 用 Windows サブシステムオプション コンポーネントが必要です。
変更を有効にするには、システムの再起動が必要な場合があります。

「Windows の機能の有効化または無効化」を開き、「Linux 用 Windows サブシステム」を有効にします。

インボックス版のインストール

余談ですが、Microsoft Store版ではなく、従来のインボックス版のインストールもできます。
以下のコマンドで可能です。

wsl.exe --install --inbox

今後のWindowsには含まれないとのことで、特殊な理由がない限りはMicrosoft Store版をインストールしましょう。

インボックス版WSLがOSから削除 ~今年もDev版「Windows 11」のアップデートが開始/Build 25272がリリース
 米Microsoftは1月5日(現地時間)、Windows 11の最新プレビュー版「Windows 11 Insider Preview」Build 25272(rs_prerelease)を公開した。「Windows Insider Preview Program」のDevチャネルに参加しているユーザーは、「Win...
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Microsoft Store版へアップデート

既にインボックス版のWSLを使用している場合でも、Microsoft Store版へアップデートすることができます。

自分が使用しているWSLが、Microsoft Store版かどうかを確認するためには、以下のコマンドをPowerShellから実行します。

wsl.exe --version

以下のような表示の場合は、Microsoft Store版のWSLです。

PS C:\Users\XXX> wsl.exe --version
WSL バージョン: 1.1.6.0
カーネル バージョン: 5.15.90.1
WSLg バージョン: 1.0.50
MSRDC バージョン: 1.2.3770
Direct3D バージョン: 1.608.2-61064218
DXCore バージョン: 10.0.25131.1002-220531-1700.rs-onecore-base2-hyp
Windows バージョン: 10.0.22621.1413

また、Ubuntuを起動すると以下のような表示になります。

上記の通り、Microsoft Store版にアップデートするには、以下のコマンドを実行します。

wsl.exe --update

WSLのアップデートが行われますが、Ubuntu上のデータは消えません。

WSL2を使ってみる

Linux上からWindowsのファイルにアクセス

マウントされていますので、UbuntuからWindowsのファイルへアクセスができます。
(Cドライブの例)

xxx@xxx:~$ cd /mnt/c/

WindowsからLinux上のファイルにアクセス

エクスプローラから、\\wsl$\にアクセスします。
ディストリビューションごとのフォルダがありますので、ファイルにアクセスできました。

PowerShellからもアクセスできました。

PS C:\Users\xxx> cd \\wsl$\Ubuntu
PS Microsoft.PowerShell.Core\FileSystem::\\wsl.localhost\Ubuntu> ls

WindowsでLinuxコマンドを実行

WindowsのPowerShellから、直接Linuxコマンドを実行してみましょう。
wslコマンドを通して、Linuxのコマンドを実行できます。

例として「lsコマンド」で、ファイルの一覧を表示してみます。

wsl ls -la

Windows の dir コマンドと Linux の grep コマンドを組み合わせて実行することもできます。

PS C:\Users\xxx> dir | wsl grep git
-a----        2021/12/01      0:16             76 .gitconfig

Ubuntuのアップデート・アップグレード

Ubuntuのアップデート・アップグレードは、Windowsのアップデートなどで自動的に行われません。
定期的にアップデートしましょう。

Ubuntu上で、以下のコマンドを実行します。

sudo apt update && sudo apt upgrade

結構時間がかかりましたが、アップデートが完了しました。
アップデート後、Ubuntuのバージョンを確認しました。

xxx@xxx:~$ cat /etc/os-release
NAME="Ubuntu"
VERSION="20.04.3 LTS (Focal Fossa)"
ID=ubuntu
ID_LIKE=debian
PRETTY_NAME="Ubuntu 20.04.3 LTS"
VERSION_ID="20.04"
HOME_URL="https://www.ubuntu.com/"
SUPPORT_URL="https://help.ubuntu.com/"
BUG_REPORT_URL="https://bugs.launchpad.net/ubuntu/"
PRIVACY_POLICY_URL="https://www.ubuntu.com/legal/terms-and-policies/privacy-policy"
VERSION_CODENAME=focal
UBUNTU_CODENAME=focal

Windows Terminalのインストール

WindowsのコマンドはPowerShell、UbuntuのコマンドはUbuntuアプリのように、別々で起動して操作するのは面倒です。

そこで、Windows Terminalを活用しましょう。
インストールされていない場合は、以下からインストールしましょう。

Get Windows Terminal from the Microsoft Store
Windows ターミナルは、コマンド プロンプト、PowerShell、WSL などのコマンドライン ツールおよびシェルのユーザーのための、高速、効率的、強力な、生産性を向上させる最新のターミナル アプリケーションです。主な機能には、複数のタブ、ウィンドウ、Unicode および UTF-8 文字のサポート、GPU ...

Windows ターミナルを起動します。
Windows11は既定のターミナルアプリケーションとして設定できるようになりました。

設定を開きましょう。

既定のアプリケーションに設定しました。

タブ形式になっており、PowerShellやWSL2(Ubuntu)など、ターミナルアプリ上で複数開くことができます。

タブの中でさらに分割ができますので、とても便利です。

また、タブを開くする際、Ctrlキーを押しながらクリックすると、管理者として開くことができます
管理者として実行する場合もありますので、結構便利です。

Linux GUI アプリを起動

Windows 10ビルド 19044以降、またはWindows 11では、WSLをインストールするとWSLgが有効になっているため、Windows上でLinux GUIアプリケーション (X11/Wayland)を実行することができます。

まるでWindowsネイティブアプリケーションのように使用することができます。

WSL で Linux GUI アプリを実行する
WSL で Linux GUI アプリの実行がどのようにサポートされるかについて説明します。

試しにLinuxのGUIアプリケーションをWindowsで実行してみましょう。
Geditというテキストエディタをインストールします。

念のため、WSLの更新を行います。
PowerShellから以下のコマンドを実行します。

wsl --update

WSLを停止します。

wsl --shutdown

アップデートします。

sudo apt update

WSL2(Ubuntu)のターミナルから起動し、以下のコマンドを実行します。

sudo apt install gedit -y

インストール完了後、以下のコマンドを実行します。

gedit&

テキストエディタが起動しました。

もちろんWindows上で起動しているため、CliborのなどのWindowsアプリケーションと連携することができます。

X11アプリをインストールしてみましょう。
WSL2(Ubuntu)のターミナルから起動し、以下のコマンドを実行します。

sudo apt install x11-apps -y

以下のコマンドを実行しましょう

xcalc&
xclock&
xeyes&

LinuxのGUIアプリケーションを実行することができました。

Linux向けのGIMPやChrome、Teamsなどもインストールできます。

さいごに

思ったより簡単に導入できました。
WindowsでLinuxコマンドが使えますし、開発環境としても便利に使えます。
興味があれば試してみてください。

他にも私のブログで、Windowsについて解説している記事がありますのでご覧ください。

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