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【VSCode/Dev Containers】DockerでJava開発・デバッグ

VS Code

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はじめに

みなさんプログラミングの際にVS Codeを使っていますでしょうか。
私はよく使っています!

とても軽量ですし、必要最低限の機能はもちろん、ソースの管理や、デバッグ、強力な拡張機能など、非常に気に入っております。

今回はVS CodeでDockerを使った開発を試してみました。
驚くほど簡単に使うことができます。

Dockerを使いJava環境を用意し、VS Codeでデバッグを行います。

他にも私のブログで、VS Codeについて解説している記事がありますのでご覧ください。

環境

今回試した環境
  • Windows 11 / 10
  • macOS Monterey (M1)
  • Visual Studio Code
  • Docker

2025/01/12 WindowsとMacを使い、最新バージョンで確認しました。

リモート(Dockerコンテナ)開発のメリット

VS Codeの起動はローカルPC、実行環境はリモート(Dockerコンテナ)先と分けることにより、ローカルPCの環境を汚すことがありません
コンテナ上に環境を用意すれば、ローカルPCに色々と開発に必要なライブラリなどをインストールする必要がないためです。

Dockerコンテナは、不要になれば破棄することもできますし、様々なプロジェクトの開発環境が必要な場合、各コンテナごとに環境を用意できますので便利です。

今回はDockerコンテナを利用してリモート開発を行いますが、複数人で開発する際に、同じ開発環境を用意することができます。

他にも、SSHでのリモート開発もサポートしておりますので、Linuxでしか動かないアプリの開発や、クラウド環境にリモート接続し、ローカルPCのVS Codeで編集といったこともできます。

VS Codeインストール

VS Codeのインストール方法は、以下の記事にまとめましたのでご覧ください。

VS Codeのオススメ設定や拡張機能などは、以下の記事にまとめました。

拡張機能(Dev Containers)のインストール

VS Codeを起動しましょう。
何も拡張機能が入っていない状態ですが、日本語パックだけはインストールしました。

以下の拡張機能をインストールします。

Dev Containers - Visual Studio Marketplace
Extension for Visual Studio Code - Open any folder or repository inside a Docker container and take advantage of Visual ...

VS Code上から拡張機能を検索し、「Dev Containers」をインストールします。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2022-10-01_22h36_11-1024x210.png

参考までに拡張機能で、「Remote Development」というのもあります。

Remote Development - Visual Studio Marketplace
Extension for Visual Studio Code - An extension pack that lets you open any folder in a container, on a remote machine, ...

こちらは、「Remote – SSH」「Dev Containers」「WSL」「Remote – Tunnels」の4つの拡張機能を含んでいます。

今回は、リモート先にDockerコンテナを利用しますので、「Dev Containers」拡張機能のみインストールしました。

インストールした拡張機能は、以下の2つだけです。
開発に必要なものはリモート先にインストールしますので、ローカルPCのVS Codeはこれだけにしました。

Dockerの用意

Macの場合はDockerのみですが、Windowsの場合はDocker(WSL2がバックエンド)が必要です。
Dockerのインストール方法は、以下の記事をご覧ください。

Windows
Mac

Dockerを起動しておきましょう。

Java環境の用意

コンテナ上にJavaの環境を用意してみましょう。
今回は、以下のサンプルプロジェクトを利用して試してみます。

GitHub - microsoft/vscode-remote-try-java: Java sample project for trying out Dev Containers
Java sample project for trying out Dev Containers. Contribute to microsoft/vscode-remote-try-java development by creatin...

今回は試すだけですが、ローカルに保存したい場合は上記リポジトリをGitでCloneします。

サンプルプロジェクトはコマンドで開くことができます。
VS Code上でF1をクリックし、以下を入力しましょう。

Dev Containers: Try

「Dev Containers: Try a Dev Container Sample…」を選択します。

Javaを選択し、サンプルプロジェクトを構築します。

サンプルプロジェクトを開くことができました。
この時点でコンテナは作成され、コンテナ上にソースコードがあります。

Javaのプラグインをお勧めされましたので、インストールしました。

このリポジトリには、’Extension Pack for Java’ 拡張機能をお勧めします。インストールしますか?

ソースはDockerのボリュームに存在します。ですので、コンテナが破棄されてもソースは残ります。
Docker Desktop上でも確認できます。

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Javaの実行

VS Codeのターミナルを開き、コンテナ上でコマンドを確認してみましょう。

試しにunameと打ってみましょう。
Linuxと表示され、コンテナ内であることが確認できました。

vscode ➜ /workspaces/vscode-remote-try-java (main ✗) $ uname
Linux

Javaのバージョンを確認してみましょう。
OpenJDKの21.0.5でした。

vscode ➜ /workspaces/vscode-remote-try-java (main ✗) $ java -version
openjdk version "21.0.5" 2024-10-15 LTS
OpenJDK Runtime Environment Microsoft-10376803 (build 21.0.5+11-LTS)
OpenJDK 64-Bit Server VM Microsoft-10376803 (build 21.0.5+11-LTS, mixed mode, sharing)

Javaのバージョンについては後述しています。

サンプルソースを見てみましょう。以下のファイルを開きます。

src/main/java/com/mycompany/app/App.java

/*----------------------------------------------------------------------------------------
 * Copyright (c) Microsoft Corporation. All rights reserved.
 * Licensed under the MIT License. See LICENSE in the project root for license information.
 *---------------------------------------------------------------------------------------*/

package com.mycompany.app;

public class App 
{
    public static void main( String[] args )
    {
        System.out.println( "Hello Remote World!" );
    }
}

Javaを実行してデバッグを確認します。
ソースコードにブレークポイントを設定します。

F5を押し、Javaコマンドでブレークポイントが止まることを確認できます。

テストの実行

以下のファイルを開きます。

src/test/java/com/mycompany/app/AppTest.java

package com.mycompany.app;

import org.junit.Test;
import static org.junit.Assert.*;


public class AppTest
{
    public AppTest() {
    }

    @Test
    public void testApp()
    {
        assertTrue( true );
    }

    @Test
    public void testMore()
    {
        assertTrue( true );
    }
}

テストにブレークポイントを設定しました。

右上のDebugボタンをクリックし、JUnitを起動します。

テストの実行でもブレークポイントに止まることが確認できました。

試しにテストの失敗を試してみましょう。
テストの失敗箇所が表示されました、便利ですね!

Java環境の変更

Dev Containersを使って、簡単にJava環境が構築できます。
サンプルのdevcontainer.jsonを確認しましょう。

// For format details, see https://aka.ms/devcontainer.json. For config options, see the
// README at: https://github.com/devcontainers/templates/tree/main/src/java
{
	"name": "Java",
	// Or use a Dockerfile or Docker Compose file. More info: https://containers.dev/guide/dockerfile
	"image": "mcr.microsoft.com/devcontainers/java:1-21",

	"features": {
		"ghcr.io/devcontainers/features/java:1": {
			"version": "none",
			"installMaven": "true",
			"mavenVersion": "3.8.6",
			"installGradle": "false"
		}
	},

	// Configure tool-specific properties.
	"customizations": {
		// Configure properties specific to VS Code.
		"vscode": {
			"settings": {},
			"extensions": [
				"streetsidesoftware.code-spell-checker"
			]
		}
	}

	// Use 'forwardPorts' to make a list of ports inside the container available locally.
	// "forwardPorts": [],

	// Use 'postCreateCommand' to run commands after the container is created.
	// "postCreateCommand": "java -version",

	// Uncomment to connect as root instead. More info: https://aka.ms/dev-containers-non-root.
	// "remoteUser": "root"
}

pom.xmlにはJavaのバージョンが11で指定されていました。

<project xmlns="http://maven.apache.org/POM/4.0.0" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
  xsi:schemaLocation="http://maven.apache.org/POM/4.0.0 http://maven.apache.org/maven-v4_0_0.xsd">
  <modelVersion>4.0.0</modelVersion>
  <groupId>com.mycompany.app</groupId>
  <artifactId>my-app</artifactId>
  <packaging>jar</packaging>
  <version>1.0-SNAPSHOT</version>
  <name>my-app</name>
  <url>https://github.com/microsoft/vscode-remote-try-java</url>
  <dependencies>
    <dependency>
      <groupId>junit</groupId>
      <artifactId>junit</artifactId>
      <version>4.13.2</version>
      <scope>test</scope>
    </dependency>
  </dependencies>
  <properties>
    <jdk.version>11</jdk.version>
..

この環境で以下のコードを実行してみると、実行環境のJavaのバージョンは23でした。

package com.mycompany.app;

public class App {
    public static void main(String[] args) {
        System.out.println(System.getProperty("java.version"));
        System.out.println("Hello Remote World!");
    }
}

devcontainer.jsonを修正して、Javaの環境を簡単に変更できます。
versionを11に変更してコンテナをリビルドします。

// For format details, see https://aka.ms/devcontainer.json. For config options, see the
// README at: https://github.com/devcontainers/templates/tree/main/src/java
{
	"name": "Java",
	// Or use a Dockerfile or Docker Compose file. More info: https://containers.dev/guide/dockerfile
	"image": "mcr.microsoft.com/devcontainers/java:1-21",

	"features": {
		"ghcr.io/devcontainers/features/java:1": {
			"version": "11",
..

再度Javaのコードを実行すると、Javaのバージョンが11になりました。

featuresに指定できる設定や、Javaに関する拡張機能は以下に定義されています。

features/src/java at main · devcontainers/features
A collection of Dev Container Features managed by Dev Container spec maintainers. See to publish your own - devcontainer...

他にも細かい設定ができますので、Dockerfileを用意せずとも簡単に環境を構築することができます。

コンテナの環境について

今回はサンプルプロジェクトをダウンロードし、簡単に試してみました。
環境については、プロジェクト直下の「.devcontainer」フォルダに格納されています。

devcontainer.jsonにはリモート先のVS Codeの拡張機能や設定、Dockerfileにはコンテナの定義が記載されています。
このファイルを元にして、Java環境をカスタマイズするのも良いでしょう。

Dockerファイルを修正したらF1キーを押しコマンドパレットから、「Rebuild Container」でコンテナの再作成ができます。

Dockerfileを修正し、コンテナの環境をカスタマイズ→コンテナ作成が、VS Code上で完結し、非常に便利です。他の人との開発環境の共有にも便利ですね。

さいごに

VS Codeのリモート開発は素晴らしいですね!
ローカルPCの環境を汚さず、コンテナで開発環境を作成することができます。
手順も面倒ではないので、ぜひ活用しましょう。

さらに詳しくリモート開発を知りたい場合は、以下の記事もご覧ください。

他にも私のブログで、VS Codeについて解説している記事がありますのでご覧ください。

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