はじめに
Cliborというフリーソフトですが、開発はDelphiを使用しております。
久しぶりに開発するため、Delphiをインストールしようとすると、なんと凄いニュースが。
Professional相当の機能が無償で使えるではありませんか!
発表自体は2018年7月19日ですが、今回はDelphiについてまとめてみました。
Delphiとは
今どきの方は知っているんでしょうか・・
1995年から始まり、古くから存在する開発環境です。
私の場合、仕事では新人の頃くらいしか使ったことがなく、それ以外はDelphiを使用したことがないです。
今はCliborの開発にだけ使用しています。
もともとWindowsアプリ(VCL)用の開発ツールでしたが、今は他のプラットフォームの開発も対応しているんですね。
Delphi(デルファイ)は、コンソール (CUI)、デスクトップ (GUI)、Web、モバイルアプリケーション開発のための統合開発環境 (IDE) である。
DelphiのコンパイラはPascal を独自に拡張した Object Pascal (Delphi 言語) を用いて、プラットフォーム毎にネイティブコードを生成する。対応プラットフォームはWindows、macOS、iOS、Android、Linux。
昔はWindowsアプリ全盛期でDelphi6 Personalという無償で使えるバージョンもあり、多くのフリーソフトが公開され、掲示板も賑わっていました。
無償で使える範囲
詳しくは以下のページに記載がありました。
個人の開発者の方は、趣味や学習のためにCommunity Editionを利用できるほか、年間5,000 USドルの売上に達するまで開発したソフトウェアやコンポーネントを販売することもできます。
https://www.embarcadero.com/jp/products/delphi/starter/faq
5,000 USドルを超えない年間売上の小規模な企業または組織の社員の場合、Community Editionを使用することができます。会社の年間売上が5,000 USドルを超えた時点、あるいはチーム内の開発者が5名以上に増えた時点で、制限のない有料ライセンスを購入しなければなりません。
https://www.embarcadero.com/jp/products/delphi/starter/faq
個人だと、開発したアプリなどの売り上げが、年間おおよそ70万円(1ドル140円換算)の収益を上げた時点ですね。
私は超えませんが、もし超えた場合はProfessional以上の購入が必要です。
価格表も公開さていました。
Delphiっていいの?
個人的には、これからプログラミングを始める方は.NET系が良いでしょう。
何故かと考えると、Delphiは無償で使えない期間が長く製品版が高かったため、ユーザが減りました。
そのため比較的マイナーな部類の言語であり、欲しい情報は.NETのほうが得やすいでしょう。
Turbo Delphi(2006年)を最後に無償版がなくなり、Delphi 10.1 Berlin Starter Edition(2016年)の無償版が公開されるまで10年経ちました。
それでもDelphi 10.1の無償版は、機能制限が多く個人的には満足できるものではありませんでした。
それがやっと、DelphiのCommunity Editionが登場しました。
以下製品エディションごとの比較です。
64bitバイナリも作成できますし、私は試していませんがiOSやAndroidなどのクロスプラットフォームネイティブアプリケーション開発ができる点は凄いのではないでしょうか。
CliborとDelphiの歴史
Cliborの開発について、思い出してみました。
公開自体は2009年ですが、その前から開発していました。
Turbo Delphiで開発
まだペーペーだった頃にCliborの開発を始めました。
特にあの独特なメイン画面の実装は苦労したのと、お世辞にもキレイなソースコードではありません・・
そのため今でも、メイン画面の描画に関するロジック部分は複雑であまり手を入れないです・・
数年間、一般公開せず自分用のツールとしてCliborを使用しながら開発を続けました。
その後、一般に公開してみようとVectorで公開を開始しました。
Turbo Delphiで苦労したのが、作成した実行ファイルはそのままではUnicodeに対応できない点です。(Stringという型が対応していない)
そのため、ソースコードで自力でUnicode対応しました。
(フォームなどのプロパティ値の方も対応するのですごい大変だった)
また当時、多言語にも対応し、結果保守性が悪くなっていきました・・
その間Windowsは、XP→Vista→7と変わっていきました。(開発当時はWindows2000も現役でありました)
Cliborは外部のライブラリを使用するより自分でWinAPIで多く実装していたためか、問題なく動きましたし、動かなくても自分で対応することができました。
Delphi 10.1 Berlinで開発
DelphiがUnicodeに対応したので、自力のコードを全て撤廃し、大幅にリファクタリングしました。
これがCliborのVer2系です。
Delphi 10.3 Rio以降で開発
先日、Clibor2.1.0の開発するのに使用しました。
64bitバイナリを作成してみましたが安定せず、今後の検討です。
Delphiインストール
とまぁ、懐かしんでしまいましたが、Dephiをインストールしていきたいと思います。
以下のページにアクセスします。
無料ダウンロードボタンをクリックします。
基本的に無料で使えますが、インストール番号が必要になります。
ユーザ登録を行いダウンロードをクリックします。
この時点でメールが届いており、インストール番号が届きますので確認します。
インストーラをダウンロードします。
インストーラを起動します。
ポリシーを確認、同意し次へをクリックします。
「製品のSerial Numberを既に入手している」を選択して次へ進みます。
メールで届いていたライセンス番号を入力し、インストールを進めます。
インストールしたいプラットフォームを選択します。
あとから追加も可能です。
言語は日本語を選択しインストールします。
インストールが進みます。
インストールが完了しました。
早速起動します。
テーマを選択できます。
無事に起動できました。
Clibor
Cliborはクリップボードを履歴を取得することができるフリーソフトです。
様々な機能がありますので、ぜひ試してみてください。
Mac版のCliborも是非お試しください。
さいごに
まずは簡単にインストールができました。
以下の記事で簡単なサンプルを作ってみましたのでご覧ください😊
コメント
Delphiの紹介記事を拝読しました。私もはるか以前にDelphiで韓国語の学習ソフトを開発してVectorで公開していますが,当時はunicodeが使えなかったので,ハングルのフォントを自作して,ドットの集まりとして表示していました。Visual Basicも使ってみましたが,.NET環境のインストールを強制されるのが嫌でやめました。最近のお気に入り言語はphpと「なでしこ」です。unicodeがIDEでも使えるのであれば開発速度が速くなるのでありがたいですね。